がん治療
がん治療は、手術、放射線治療、抗がん剤治療を柱として行われますが入院施設のある病院での治療が一般的です。ただ、自宅から離れていたり、忙しそうにしておりゆっくり相談できないこともあるようです。
「たくさん寝たはずなのに、眠気がひどい。」と感じたことはありませんか?
もしかすると、その原因は睡眠時無呼吸症候群かもしれません。
睡眠中に呼吸が止まる、または弱くなることで睡眠の質が低下し、日中の強い眠気や集中力の低下を引き起こす病気です。
放置すると、心疾患や脳卒中のリスクも高まるため、早めの対策が重要です。
この記事では、睡眠時無呼吸症候群の症状や治療法、セルフケア方法まで詳しく解説します。
気になる方はぜひご覧ください。
睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome)とは、睡眠中に呼吸が止まったり弱くなったりする病気です。
この状態が続くと睡眠の質が低下し、日中の強い眠気や集中力低下、頭痛などを引き起こします。
車を運転する人や機械を扱う人は、こうした症状が原因で重大な事故につながるリスクがあるため、注意が必要です。
睡眠時無呼吸症候群の症状は、寝ている間・起きた時・日中(覚醒中)と、大きく3つの場面に分けられます。
寝ている間にみられる主な症状は、以下のとおりです。
睡眠時無呼吸症候群は、大きないびきが特徴です。
家族や友人、パートナーから「いびきがうるさい。」「時々いびきが止まる。」などと指摘されたことがある方は、睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。
起床時には、以下のような症状があらわれることがあります。
無呼吸によって睡眠の質が低下するとたくさん寝ても疲れがとれず、だるいと感じることがあります。
睡眠時無呼吸症候群によって睡眠の質が低下すると、以下のような症状を引き起こすことがあります。
眠気は作業効率の低下や交通事故のリスクを高めるため、特に注意が必要です。
睡眠時無呼吸症候群は、以下のようなさまざまな要因によって引き起こされます。
肥満と睡眠時無呼吸症候群は、お互いに影響し合う関係にあります。
肥満になると舌やのどの周りにも脂肪がつき、気道を圧迫します。
この圧迫によって気道がさらに狭まったり閉塞したりすることで、無呼吸が引き起こされるのです。
また、睡眠不足や睡眠の質の低下がストレスとなって過食や運動不足を引き起こし、さらに体重が増えるという、悪循環に陥ってしまう場合があります。
扁桃腺とは、のどの奥にあるリンパ組織で、体を病気から守る免疫機能を担っています。
生まれつき扁桃腺が大きい場合や、さまざまな要因によって肥大すると気道が狭くなり、睡眠中に無呼吸を引き起こすことがあります。
舌が大きいと、睡眠中に舌が気道を圧迫し、呼吸を妨げることがあります。
さらに、仰向けで寝ると重力の影響で舌がのどの奥に落ち込みやすくなり、気道を狭める要因となります。
下顎が小さい、後退している(下顎後退症)、または上顎が狭いと気道が狭まりやすく、睡眠中に無呼吸が起こるリスクが高まります。
このような場合、マウスピースやスプリントを使用して顎の位置を調整し、気道を確保する治療法が一般的です。
男性のほうが女性よりもリスクが高いことが知られています。これは、男性の気道が女性よりも狭く、閉塞しやすい構造であることが一因です。
また、中高年になると筋力の低下や体重の増加、さらに気道の弾力性の低下などが重なり、リスクが上がるとされています。
アルコールには、のどや舌の筋肉を緩める作用があり、寝ている間に気道が狭まりやすくなります。寝る前にお酒を飲むと、この影響が強く出るため注意が必要です。
また、鎮静剤や睡眠薬といった薬物にも同様のはたらきがあるため、気道が塞がりやすくなることがあります。
ただし、薬を自己判断でやめたり減らしたりするのは危険です。
薬について気になることがあれば、まずはかかりつけの病院やクリニックで相談してみましょう。
タバコに含まれる有害物質は、気道や肺の炎症を引き起こします。のどや気道の粘膜も腫れて気道が狭くなり、その結果、無呼吸の症状が悪化するのです。
さらに、喫煙によって粘液が過剰に分泌されると、気道の通りを邪魔してしまうことがあります。長年タバコを吸っている方は、特に注意が必要です。
鼻づまりの原因としては、アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎(蓄膿症:ちくのうしょう)、鼻中隔湾曲症などがあります。
鼻そのものの形や構造に問題がある場合は、耳鼻科で専門的な治療を受けることをおすすめします。
心不全や狭心症など、心臓にトラブルがあると睡眠中に血流が悪くなり、呼吸のリズムが乱れて無呼吸が起こるリスクが高まります。
また、脳や神経のはたらきに異常がある場合も注意が必要です。
脳の呼吸を調整する部分がうまく機能しない、もしくは脳からの指令が正しく伝わらなくなると、一時的に呼吸が止まることがあります(中枢性睡眠時無呼吸)。
睡眠時無呼吸症候群を見逃さないために、以下の項目をチェックしてみましょう。
これらの症状が続いているようであれば、睡眠時無呼吸症候群の可能性も考えられます。
睡眠時無呼吸症候群を放置すると、健康にさまざまな影響を及ぼします。
まず、無呼吸が続くと血液中の酸素が減り、心臓への負担が増えるため、心疾患や高血圧のリスクが高まります。
睡眠の質が悪いと、自律神経のバランスが崩れやすくなり糖尿病や脳卒中を引き起こす可能性もあります。
また、無呼吸が繰り返されることで血流が悪くなり、脳への酸素供給も減少。これによって認知機能が低下し、物忘れが増えたり、気分が落ち込んだりすることもあります。
医療機関を受診する前に、まずはご自身で症状の有無や頻度などをチェックしてみましょう。
日中の強い眠気やいびき、睡眠中の息苦しさを感じたことがある場合は、無呼吸の疑いがあります。
無呼吸とは、10秒以上息が止まる状態です。
睡眠中、1時間に5回以上無呼吸がみられる場合に睡眠時無呼吸症候群と診断されます。
診断の第一歩として、まず睡眠についての問診を行います。具体的には、いびきや日中の眠気、生活習慣、病歴などです。
次に、睡眠時の状態を調べる簡単な検査を、ご自宅で行っていただきます。
指や腕に小さな機械(下の写真)を装着するだけで、呼吸の状態や脈拍、体の動きなどを記録できる検査キットです。
この結果をもとに診断をしたり、治療の必要性を判断したりします。
また、無呼吸が重度の場合は、より詳しい検査のために入院をご提案することもあります。
その際は適切な医療施設をご紹介しますので、ご安心ください。
睡眠時無呼吸症候群の治療法
睡眠時無呼吸症候群の治療法は、症状の重さや原因によって異なります。
CPAP療法とは、専用の機械を使って気道に空気を送り込む治療法です。
鼻や口にマスクを装着し、気道を広げることで、睡眠中の無呼吸やいびきを予防します。
中等度から重度の無呼吸症候群に効果的で、すぐに効果を感じられるのが特徴です。
初めて使ったその日から効果を感じる方も少なくありません。
朝すっきり起きられたり、日中の眠気が軽減したりといった効果が期待できます。
右の機械からチューブを接続しこんな感じで使用します。機械の大きさは15cm✕20cm程度でA5サイズほどで厚みのある辞書と同じくらいの大きさです。
就寝時に専用のマウスピースを装着し、下あごを前方に固定することで気道を広げ、呼吸をスムーズに保つ仕組みです。
APAPのような機械音はなく、いびきの軽減にも効果が期待できます。そのため、パートナーと一緒に寝る方にとっても使いやすい治療法です。
ただし、歯やあごに負担がかかることもあるため、定期的な歯科受診が必要になります。
気道を塞いでいる原因を直接取り除く方法です。
重度の睡眠時無呼吸症候群や、ほかの治療法で十分な効果が得られなかった場合、次のような手術を行う場合もあります。
手術の効果は長く続く可能性がある一方で、術後の痛みや合併症のリスクもあります。
ご自身に合った治療法を選ぶためにも、しっかり相談したうえで慎重に決めましょう。
薬物療法は、睡眠時無呼吸症候群の直接的な原因を治すのではなく、症状を和らげたり合併症を防いだりといった目的で行われます。
例えば、鼻づまりや気道の炎症がある場合には、鼻スプレーや抗アレルギー薬を使うことで呼吸を楽にすることができます。
ただし、これらの薬は一時的に症状を和らげるためのサポート的な役割で、根本的な治療にはなりません。
睡眠時無呼吸症候群を予防・改善するためには、普段の生活習慣を見直すことが大切です。ここでは、ご自宅で簡単にできる方法をいくつかご紹介します。
急激な体重増加や肥満は、気道を狭める原因となるため注意が必要です。
バランスの取れた食事と適度な運動で、適正体重の維持を目指しましょう。
喫煙は気道の炎症を引き起こし、アルコールは睡眠の質を低下させます。
お酒は適量を守り、寝る前の時間帯は控えるようにしましょう。
室温や湿度を快適に保つことで、寝つきがよくなり、質の良い睡眠を得やすくなります。
寝具の素材や枕の高さなども見直してみると良いでしょう。
日中に体を動かすことで、体が適度に疲れ、睡眠の質が上がりやすくなります。
また、適度な運動はストレス解消にも効果的で、過食や暴飲暴食の予防にもつながります。
具体的な方法は、前項の『生活習慣を見直して睡眠時無呼吸症候群を予防しよう』と同じです。
まず、適切な体重管理を心がけましょう。脂肪の蓄積は気道を狭める原因になるため、バランスの取れた食事と適度な運動で適正な体重を維持することが大切です。
次に、たばこやアルコールの摂取を控えましょう。適量を守り、寝る前の飲酒は避けることがポイントです。
また、寝室の室温や湿度を調整し、快適な睡眠環境を保つことで質の良い睡眠を得やすくなります。
さらに、軽い運動を習慣にすることも、睡眠時無呼吸症候群の症状軽減に効果的です。
まずはウォーキングやストレッチ、ヨガなどの軽い運動から始め、無理のない範囲で続けてみましょう。
睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に呼吸が止まったり弱くなったりする病気です。
主な症状には、大きないびきや呼吸が止まる、目が覚めやすいことなどがあります。
放置すると、日中の強い眠気や集中力低下を引き起こすだけでなく、心疾患や高血圧、脳卒中のリスクも高まるため、早めの治療が大切です。
肥満や扁桃腺の肥大、性別(男性)、年齢(高齢)などがリスク要因で、飲酒や喫煙も気道を狭める原因になります。
空気を送り込むことで気道を広げるCPAP療法や、マウスピースの装着が一般的な治療法ですが、生活習慣の見直しも重要です。
適切な体重管理や禁煙、アルコール摂取控え、快適な寝室環境の調整、軽い運動などで症状を予防・軽減できます。
眠りの質やいびき、無呼吸など、気になることがあればお気軽にご相談ください。
参考文献
https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/kikiDetail/ResultDataSetPDF/670053_229ADBZX00041000_A_03_01
https://www.hosp.hyo-med.ac.jp/disease_guide/detail/9
https://kcmc.hosp.go.jp/cnt0_000236.html
https://www.m.chiba-u.ac.jp/dept/respir/sinryo/sas/syosai
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/heart/yk-026.html
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