がん治療
がん治療は、手術、放射線治療、抗がん剤治療を柱として行われますが入院施設のある病院での治療が一般的です。ただ、自宅から離れていたり、忙しそうにしておりゆっくり相談できないこともあるようです。
「ビールなら酔いにくい」
「ワインは悪酔いしやすい」
「焼酎やウイスキーなどの蒸留酒は酔いが早い」
このような話を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
ビールやワイン、日本酒、焼酎、ウイスキーなど、お酒にはさまざまな種類があります。
しかし、「同じアルコール量を飲んでも、お酒の種類によって酔い方は変わるのか?」という疑問については、はっきりしたデータはあまりありませんでした。
2026年に医学誌『Clinical Toxicology』に掲載された研究では、ビール・赤ワイン・蒸留酒(白酒)を同じアルコール量だけ摂取した場合、お酒の種類によって運動機能や反応速度などへの影響が変わるのかが詳しく調べられました。
今回は、この最新研究をもとに、お酒の種類と酔い方の関係について分かりやすく解説します。

アルコールを飲むと、胃や小腸から吸収され、血液を介して全身へ運ばれます。
アルコールが脳に到達すると、
などが起こります。その後、アルコールは主に肝臓で分解され、最終的に体外へ排出されます。
一般的には、血液中のアルコール濃度(血中アルコール濃度)が高くなるほど、こうした影響も強くなると考えられています。
この研究では、健康な成人11人を対象に
を、それぞれ別の日に飲んでもらいました。
重要なのは、飲む量ではなく「純アルコール量」が同じになるよう調整されたことです。
体重1kgあたり0.8gのアルコールを摂取した後
を8時間にわたって評価しました。
なお、この研究で使用されたアルコール量は、体重60kgの方では純アルコール約48gに相当します。これは一般的な「節度ある飲酒量(純アルコール約20g)」より多く、比較的しっかり飲酒した場合の影響を調べた研究です。

研究では、お酒の種類によってアルコールが体へ吸収される経過に違いがみられました。
今回の研究では、蒸留酒(白酒)で血中アルコール濃度が最も早くピークに達した人が多く、ビールでは比較的ゆっくり上昇する傾向がみられました。
これは、
などが影響している可能性があると考えられています。
ただし、この研究は11人という少人数で行われたため、「すべての蒸留酒で必ず酔いが早い」と結論づけることはできません。
今回の研究で最も重要な結果は、同じアルコール量を摂取した場合、お酒の種類によって運動機能や反応速度などへの影響に大きな違いは認められなかったということです。
研究では、
はいずれのお酒でも低下しました。
つまり、「ビールだから安全」「ワインだから酔いにくい」「蒸留酒だけ危険」
ということではなく、運動機能や注意力への影響は、お酒の種類よりも摂取したアルコール量によって左右されることが示されました。
アルコールを飲むと、
などの変化が起こります。
今回の研究でも、このような変化は時間とともにみられました。しかし、お酒の種類による大きな違いは認められませんでした。
一方で、血中アルコール濃度が高いほど、気分の高揚感が強くなることが確認されています。
アルコールは体内で分解される際に、「アセトアルデヒド」という物質になります。
アセトアルデヒドは、
などの原因となる物質です。
今回の研究では、アセトアルデヒド濃度が高いほど、手と目を協調して行う作業の成績が低下することも示されました。
日本人を含む東アジアでは、アセトアルデヒドを分解する酵素(ALDH2)の働きが弱い方も少なくありません。
そのため、少量の飲酒でも顔が赤くなったり、気分が悪くなったりする方は、無理に飲酒を続けないことが大切です。
なお、今回の研究に参加した方は、比較的アセトアルデヒドを分解しやすい体質の方に限られていました。そのため、顔が赤くなりやすい方では、影響が異なる可能性があります。
「ビールを1〜2杯しか飲んでいないから運転しても大丈夫」
このように考えてしまう方もいます。
しかし今回の研究では、お酒の種類に関係なく、アルコールによって反応速度や運動機能が低下することが示されました。
飲酒後は、自分では「酔っていない」と感じていても、注意力や反応速度は低下している可能性があります。
そのため、
などの運転はもちろん、機械操作や高所作業なども避けることが重要です。

適量の飲酒は楽しみの一つですが、飲み過ぎはさまざまな病気のリスクを高めます。
例えば、下記の症状などとの関連が知られています。
また、「寝酒」は一時的に眠りやすく感じることがありますが、睡眠の質を低下させたり、途中で目が覚めやすくなったりすることが分かっています。
健康維持のためには、下記を心がけましょう。
ビールはアルコール濃度が低いため、吸収がややゆっくりになる場合があります。しかし、最終的に摂取するアルコール量が同じであれば、運動機能や反応速度への影響に大きな違いはないと考えられています。
ワインに含まれる成分によって頭痛などを感じる方もいますが、今回の研究では、同じアルコール量であれば運動機能や反応速度への影響に大きな違いは認められませんでした。
アルコール濃度が高いため、短時間で多量に飲むと血中アルコール濃度が急激に上昇しやすい可能性があります。飲むペースや量には十分注意しましょう。
2026年に報告された研究では、ビール・赤ワイン・蒸留酒ではアルコールの吸収スピードに違いがみられたものの、同じアルコール量を摂取した場合、運動機能や反応速度、精神運動機能への影響には大きな違いがないことが示されました。
つまり、「何を飲んだか」よりも、「どれだけアルコールを摂取したか」が酔いの程度や身体機能への影響を左右する重要な要因と考えられます。
飲酒後は自覚症状が軽くても、反応速度や注意力が低下している可能性があります。お酒の種類にかかわらず、飲酒後の運転や危険を伴う作業は避け、適量を守って楽しむことが大切です。
当院では、高血圧・脂質異常症・糖尿病・脂肪肝など生活習慣病の診療をはじめ、飲酒習慣や健康管理についてのご相談にも対応しております。
「お酒との付き合い方を見直したい」「健康診断で肝機能を指摘された」という方も、お気軽にご相談ください。
参考文献
・『Alcohol』掲載論文
Alcohol metabolism and psychomotor function after consuming different alcoholic beverages: baijiu, beer and wine
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/41524527/
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