医療法人あさい内科は、
2023年10月より鶴橋なんばクリニックとして再開しております

下痢について

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下痢とは?

便の水分が異常に増え、液状またはそれに近い状態を「下痢便」、通常より少し軟らかい状態を「軟便」といいます。下痢便や軟便を繰り返し、腹部不快感や腹痛を伴う状態を「下痢もしくは下痢症」といいます。
理想的とされるバナナ状の便の水分量は70%~80%ですが、これが80%~90%になると「軟便」、水分量が90%を超えると水様便となり「下痢便」の状態になります。

下痢の原因とは?

さまざまな原因で起こる症状であり、急性または慢性の状態に分けられます。下痢の鑑別診断は、その原因を特定するために重要です。

数日前からの食べ物などを思い出しましょう。以下の項目に当てはまるものはないですか?

・賞味期限の切れた食事を食べた

・調理してから時間の経ったものを食べた

・なまもの(刺し身、牡蠣、肉など)を食べた

・お弁当やサンドイッチを食べた

・いつもと異なる水を飲んだ 旅先で氷の入った飲み物を飲んだ

・脂肪分の多い食事を食べすぎた

・香辛料の多い食事を食べた

・普段食べない食材、飲み物を摂った

・ストレスがあった

 

 

下痢の種類は?

・感染性下痢

  • 細菌性腸炎: サルモネラ、カンピロバクター、大腸菌など。これらは食品や水を介して感染し、発熱、腹痛、血便を伴うことがあります。
  • ウイルス性腸炎: ノロウイルス、ロタウイルス、アデノウイルスなど。特に冬季に多く、嘔吐や発熱を伴うことが一般的です。
  • 寄生虫性腸炎: アメーバ赤痢など。主に不衛生な水や食品から感染します。

・ 薬剤性下痢

  • 抗生物質関連下痢: 抗生物質の使用後に腸内細菌が乱れ、下痢を引き起こすことがあります。特にクロストリジウム・ディフィシル感染症(C. diff)は、偽膜性大腸炎を引き起こし、重篤な下痢を伴うことがあります。

・食中毒

  •  黄色ブドウ球菌やバチルス・セレウスなどによる食中毒。摂取後数時間以内に症状が出現し、嘔吐や下痢を引き起こします。

・アレルギー・不耐症

  • 食物アレルギー: 特定の食品(例えば、ナッツ、エビ)に対するアレルギー反応として下痢が発生することがあります。
  • 乳糖不耐症: 乳糖を含む食品を摂取した後に下痢を起こすことがあります。

・炎症性腸疾患(IBD)

  • 潰瘍性大腸炎: 大腸の粘膜層に限局した炎症で、血便や粘液便を伴うことが多いです。
  • クローン病: 消化管のどの部分にも炎症が発生し、腹痛や体重減少、慢性の下痢が見られます。

・過敏性腸症候群(IBS)

  • 下痢型IBS(IBS-D): ストレスや食事によって症状が誘発されることがあり、腹痛と関連して下痢が発生しますが、炎症や器質的な異常は見られません。

・ 吸収不良症候群

  • セリアック病: グルテンに対する免疫反応が引き金となり、小腸の絨毛が損傷を受け、栄養素の吸収が阻害され、下痢や体重減少を引き起こします。
  • 胆汁酸吸収不良: 胆汁酸の吸収が不十分なため、胆汁酸が大腸で下痢を引き起こします。

・その他

  • 甲状腺機能亢進症: 代謝が過剰に促進され、腸の運動が活発になり、下痢が発生することがあります。
  • カルチノイド症候群: 神経内分泌腫瘍がセロトニンを過剰に分泌し、下痢や顔面紅潮を引き起こします。非常に稀な疾患です。
  • 慢性膵炎: 膵臓の消化酵素の分泌が低下し、脂肪便や慢性下痢が発生します。
  • 結腸癌: 一部の結腸癌は慢性的な下痢や便通異常を引き起こすことがあります。特に高齢者や家族歴がある場合には注意が必要です。

ただし、多くは感染性の腸炎であることが多く、一過性ですが続く場合は大腸内視鏡検査などが必要です。

下痢が続く場合はご相談ください。当院では、内視鏡検査はできませんが適切な病院やクリニックへご希望を確認したうえでご紹介させていただきます。

 

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経験を活かして日々の診療を行っていきます

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