生い立ち3
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こんにちは、鶴橋なんばクリニック院長の灘波です。
前回の続きです。
大阪大学第三内科で研修を開始しました。
はじめの1ヶ月は1年先輩にいろいろと教わりながら院内のシステムなどを学びました。そしてとうとう独り立ちとなるときになり私は、血液内科から研修することになりました。
最初に受け持った患者さんは、若くして血液疾患になった方が何人もいらっしゃいました。
骨髄移植の必要な方、抗がん剤がすごくよく効いた方、効かなかった方、効いたけども副作用が強くつらい思いをした方、しんどい治療をしながらも病室で趣味を楽しんでいる方、スタッフにすぐに文句をおっしゃる方、不安の非常に強い方などいろいろな患者さんがいらっしゃいました。
そこで、悪性疾患に罹患した患者さんがどんなことを思っているか、考えているか、人生をどう考えているか、そしてどうしていきたいかなどを学ぶことができました。
そのときに、ほとんどの患者さんがご自身になされる説明とご家族になされる説明が異なっておりそれが原因でご家族やスタッフに不信感をいだいているように感じました。この問題は非常にデリケートで難しい問題であると同時に、患者さんを不幸にしている原因とも感じました。
今では当たり前の病状説明がキチンなされておらず、インフォームドコンセントという言葉はあったんですけど実際は、説明だけで同意なんてないような感じでしたし、家族の方も基本的には『本人へは本当のことを伝えないでほしい』という希望の方が多かったです。
ただ、家族への説明と本人への説明が違うと、どこかで本人もおかしいと気付くことがほとんどで、それに怒る人もいれば気が付かないふりをする人、不信感を持つ人など様々です。
家族や医療者に不信感を抱いた場合は、残された時間があまりないのに周りの人のことを信じられなくなるようなとても残念なことが起こったりしていました。
そのころから、やはりがん診療に関わりたいとの希望を持つようになりました。ただ、がん以外の良性疾患の治療にも関わりたいと思っていました。
そんなことを思いながら、血液内科からスタートして呼吸器内科・消化器内科・循環器内科・内分泌内科・膠原病内科などを勉強して1年目が終わりました。
ちなみに、当時は研修医の人権などはなく朝7時に病棟について採血な必要な患者さんの採血を行い、点滴などの準備や輸血製剤の放射線照射、休日の緊急採血の測定、夜間に患者さんが発熱したときの血液培養の最終に呼ばれたりなど今から考えると医者の仕事でないようなこともたくさん行っていました。
そして、2年目3年目と公立学校共済組合 近畿中央病院で内科研修を行うこととなりました。
当時は今から考えると信じられないのですが、ナースステーションの横に喫煙所があったりしました。
近畿中央病院でも血液内科・循環器内科・呼吸器内科・消化器内科・膠原病内科・内分泌糖尿病内科・腎臓内科や麻酔科などでも勉強し医師として一通りのことはできるようになり、いよいよ専門を決めるときがきました。
自分自身で面白く感じた科として、呼吸器内科・消化器内科・循環器内科がありどれにするか非常に悩んだのですがやはり循環器内科はがんを扱わないのでやめて、呼吸器と消化器は、どちらもがんと良性疾患が同じように診察できる診療科です。
消化器は、内視鏡やエコーの検査が多く手技が学べる楽しさがありました。呼吸器も内視鏡はあるのですが検査数は少なく手技的な魅力は消化器よりも劣るように感じていました。
消化器よりも医師の人数がすくないので競争も少ないのではという理由や尊敬する先輩医師が呼吸器内科医だったことなどより、呼吸器内科を専門とすることにし、大阪で一番古くからある呼吸器中心の病院である刀根山病院で研修することになりました。
続く
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