納豆を定期的に食べると健康に良い?

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15年間の追跡研究からわかった、納豆摂取と死亡リスクの関係

日本の食卓でおなじみの「納豆」

発酵大豆食品として栄養価が高く、健康によい食品として知られていますが、「具体的にどの程度身体に良い影響があるのか?」については、科学的な議論が続いてきました。

2025年に発表された最新の前向きコホート研究では、
納豆を習慣的に食べる高齢男性は、死亡リスクが低い傾向にある
という興味深い結果が示されました。

この記事では、研究内容を分かりやすく解説しながら、納豆が健康にどのような影響を与えるのかをご紹介します。

 

納豆はなぜ健康によいと言われるのか?

納豆にはさまざまな健康成分が含まれています。

  • 納豆菌による腸内環境改善
  • 大豆イソフラボン
  • ビタミンK2
  • タンパク質
  • 食物繊維

これらの成分は、骨の健康維持、生活習慣病の予防、血管機能の改善などに関連していると考えられています。

ただし「納豆をどれくらい食べると、どれだけ健康に良いのか?」という点は明確ではなく、研究結果もさまざまでした。

そんな中、今回の15年間にわたる大規模研究は、納豆摂取と死亡リスクを直接検証した貴重なデータを提供しています。

 

15年間の追跡で明らかになったこと

本研究は、65歳以上の地域在住男性2,174名を対象にした前向きコホート研究です。

  • 年齢:65歳以上
  • 最終解析対象:1548名
  • 平均追跡期間:12.0年
  • 追跡期間中の死亡者:430名

参加者は、納豆の摂取頻度について次のように回答しました。

  • まったく食べない
  • 週に数パック
  • 1日1パック以上

その後の死亡状況を調査し、納豆摂取量と死亡リスクの関係が解析されました。

 

納豆を食べる人は死亡リスクが低い

解析の結果、次のような関連が明らかになりました。

週に数パック食べる人 死亡リスク:40%低い(HR 0.603)
1日1パック以上 死亡リスク:21%低い(HR 0.786)

※有意差は出ていないが、健康に悪い影響は示されていないことが重要。

さらに、
長期間にわたり継続して納豆をよく食べる人は、死亡リスクが一貫して低い傾向が示されました(HR 0.700)。

 

特に長期摂取が健康に寄与する可能性

研究では、

  • ベースライン(開始時点)
  • 5年後のフォローアップ

この2つの時点での摂取状況を組み合わせて評価しました。

その結果、
継続して「週に数パック以上」または「1日1パック」食べていた男性は、死亡リスクがより低い
ことが確認されました。

これは、納豆の健康効果が短期的ではなく、長期的な継続によって大きくなる可能性を示しています。

 

なぜ納豆は死亡リスクを下げるのか?

研究自体は因果関係を証明しているわけではありませんが、考えられるメカニズムとして以下が挙げられます。

納豆のビタミンK2が骨と血管の健康をサポート

動脈硬化抑制や骨粗鬆症予防に寄与する可能性があります。

大豆イソフラボンによるホルモン調整作用

血管機能の改善や炎症の抑制が報告されています。

発酵食品による腸内環境改善

腸内細菌のバランス改善は、全身の健康維持に大きく関わります。

高齢者の栄養補給源として優秀

たんぱく質源として優れ、低カロリーで栄養価が高い。

これらが複合的に作用し、全死亡リスク低下につながったと考えられます。

 

納豆は「どれくらい」食べるのが良い?

研究データを参考にすると──

週に数パック(週2〜4日程度) 健康リスク低下がもっとも明確に示された摂取量。
1日1パック 悪影響はなく、むしろ健康に良い傾向。
食べない人 もっとも死亡リスクが高かった。

つまり、
“少なくとも週2〜3回、できれば毎日1パック”
が理想的な習慣と言えます。

 

注意点(アレルギー・塩分・ワーファリン)

納豆は基本的に安全な食品ですが、以下の方は注意が必要です。

  • 大豆アレルギー
  • ワーファリン内服中(ビタミンK2が作用に干渉するため)
  • 食欲が落ちている高齢者(無理に増やす必要はありません)

それ以外の方は、日常的な健康食として安心して取り入れられます。

 

当院からのメッセージ

今回の研究は高齢男性が対象で、女性や若い世代にはそのまま当てはまらない可能性がありますが、納豆が健康維持に役立つ食品であることは間違いありません。

  • 継続しやすい
  • 手頃な価格
  • 栄養価が高い
  • 副作用ほぼなし

という点から、日々の食生活に取り入れやすい「健康習慣」としておすすめできます。

健康や栄養に不安がある方は、いつでも当院へご相談ください。

 

参考文献

  • Fujita Y. et al. A 15-year cohort study of self-reported fermented soybean (natto) intake and all-cause mortality in elderly men. Clin Nutr ESPEN. 2025. PMID: 40516860.
  • 発酵食品と健康に関する疫学研究
  • 大豆食品の栄養学的レビュー

 

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