カフェインは脱毛予防に効果がある?

  • #一般内科

最新研究からわかる毛髪への影響をわかりやすく解説します

コーヒーやエナジードリンクなど、日常生活に欠かせない「カフェイン」。
最近ではシャンプー・育毛剤などにもカフェインが配合され、「髪に良いらしい」と耳にする機会が増えています。

では実際のところ、カフェインは本当に脱毛を防いだり、毛髪の成長を助けたりするのでしょうか?

2024年に発表された最新のシステマティックレビュー(系統的レビュー)では、カフェインの効果について複数の臨床研究を統合し、現時点での医学的知見が整理されました。

この記事では、その内容をわかりやすく噛み砕き
✔ カフェインはどこまで有効?
✔ 飲むのと塗るのでは何が違う?
✔ 実際にどう活用すればよい?
といった疑問にお答えします。

 

なぜカフェインが毛髪に注目されているのか?

カフェインには、毛髪の成長サイクルに関係する「毛母細胞(もうぼさいぼう)」を刺激する働きがあると考えられています。

これまで報告されている主な作用は以下です。

毛根の細胞を活性化し、成長期を延長させる可能性

毛髪は「成長期→退行期→休止期」を繰り返します。
カフェインは成長期を維持し、抜けにくい状態をサポートする働きが示唆されています。

DHT(ジヒドロテストステロン)の影響を抑える可能性

男性型脱毛症(AGA)の原因物質であるDHTが毛根に働きかけるのを、一部ブロックすると考えられています。

頭皮の血流改善作用

血流が良くなることで毛根への栄養が運ばれやすくなり、育毛環境を整える可能性があります。

 

このような作用メカニズムが注目され、市販の育毛商品にもカフェイン配合のものが増えているのです。

 

今回紹介する研究は「システマティックレビュー」

今回の論文(J Drugs Dermatology, 2024)は、7つの医学データベースから
587文献 → 選定条件を満たした9研究 を抽出して解析したそうです。

■ 無作為化比較試験(RCT) … 5件
■ 前向きコホート研究 … 3件
■ 双子対照研究 … 1件

システマティックレビューは、複数研究を統合するため信頼性の高いエビデンスとして扱われます。

 

カフェインは本当に効果がある?

局所カフェイン(塗布タイプ)は「効果あり」と評価

研究の大多数は、

  • カフェインローション
  • カフェインシャンプー
  • カフェイン配合育毛剤

といった “頭皮に塗る”タイプを使用しています。

結果として…

  • 毛髪数の増加
  • 毛髪の太さの増加
  • 抜け毛の減少

など、前向きな効果が一貫して報告されています。

副作用も非常に少なく、安全性が高い点も評価されました。

 

ただし注意点もあります

今回のレビューにはいくつかの限界も存在します。

  • サンプル数が比較的小さい研究が多い
  • 使用量・塗布頻度・製剤が研究間でバラバラ
  • 毛髪測定を精密に行うタトゥーマーキング法を利用した研究がなかった
  • 長期的な効果を検証した研究が少ない

つまり、有望ではあるが、決定的な治療法とはまだ言えないというのが専門家の見解です。

 

飲むカフェイン(コーヒー等)はどうなのか?

9件の研究のうち、経口摂取を評価したものは1件のみでした

現時点では、 「コーヒーを飲む=髪が増える」というエビデンスはほぼありません。

むしろ注意すべき点も…

  • カフェインの過剰摂取は睡眠の質を下げる
  • 睡眠不足は薄毛を悪化させる
  • コーヒーに砂糖・ミルクを多く入れると肥満につながる

そのため、経口摂取で“育毛目的”を期待することは推奨されません。

 

現時点での医学的な結論

研究を総合すると、以下のようにまとめられます。

 

 局所カフェインは「安全で有望」

育毛効果が認められる研究が多く、副作用も少ない。

 

 飲むカフェインには“発毛効果のエビデンスなし”

経口摂取では効果が証明されていない。

 

今後の大規模な臨床試験が必要

より精密な評価方法・統一された使用量で研究する必要がある。

 

カフェイン配合製品はどう使えばいい?

市販のカフェイン配合製品を使う際の目安をまとめました。

  • 毎日、もしくは週数回の継続使用
  • 最低でも3ヶ月は続けて変化を観察
  • AGA治療薬(ミノキシジル・フィナステリド)との併用も可能
  • 刺激を感じたら無理をしない
  • 頭皮に湿疹・アレルギーがある場合は慎重に

特に男性型脱毛症(AGA)の人には、併用療法として取り入れる価値があります。

 

以下の症状がある場合は医師にご相談ください

  • 抜け毛が急に増えた
  • 以前より髪が細くなった
  • 分け目が広がってきた
  • 頭皮のかゆみ・赤み・フケが強い
  • 家族に薄毛の人が多い

薄毛は原因によって治療法が変わるため、早期相談が重要です。

当院でも、薄毛や頭皮のお悩みに関する相談を行っています。

 

健康な髪を守るために

カフェインは、毛髪ケア成分として“役立つ可能性が高い”という評価が得られています。
ただし、あくまで補助的な成分であり、生活習慣・睡眠・栄養・ストレスなど、多くの要因が髪の状態に関わります。

気になることがあれば、いつでも当院にご相談ください。

 

参考文献

  • Nathalie Ly et al. Caffeine Supplementation and Hair: A Systematic Review. J Drugs Dermatol. 2024. PMID: 41187241
  • 米国国立衛生研究所(NIH) Study Quality Assessment Tools
  • 毛髪再生医療・皮膚科学の国際臨床研究

#鶴橋 #内科 #呼吸器内科 #大阪市 #脱毛 #薄毛治療 #AGA #FAGA
#健康コラム #毛髪再生 #頭皮ケア #カフェイン #生活習慣改善
#東成区 #生野区 #天王寺区 #自費診療 #健康相談 #シャンプー選び

 

経験を活かして日々の診療を行っていきます

診療のご案内

がん治療

がん治療

がん治療は、手術、放射線治療、抗がん剤治療を柱として行われますが入院施設のある病院での治療が一般的です。ただ、自宅から離れていたり、忙しそうにしておりゆっくり相談できないこともあるようです。

一般内科

一般内科

風邪、インフルエンザ、発熱、胃腸障害、頭痛、膀胱炎などの急性疾患をはじめ、生活習慣病としての高血圧、糖尿病、脂質異常症、高尿酸血症(痛風)など内科一般の診療をいたします。

呼吸器内科

呼吸器内科

呼吸器疾患とは気管支や肺の疾患で、気管支喘息、肺気腫、肺炎、間質性肺炎、肺結核、肺がん、胸膜中皮腫など呼吸器に関する診療を行います。

診療予約
電話する