医療法人あさい内科は、
2023年10月より鶴橋なんばクリニックとして再開しております

生い立ち5

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こんにちは、鶴橋なんばクリニック院長の灘波です。

前回の続きです。

いろいろながんに対する興味が湧いてきた背景には、イレッサを始め新しいタイプの薬剤が増えてきたことがあります。

1990年頃までは抗がん剤といえば、吐気が強く、体もだるくなり、髪の毛も抜けてしんどい、つらい治療でした。

そして、白血病など一部のがんを除いて抗がん剤だけで長期生存することは難しいことが普通でした。

2000年に入り、がんの増殖するしくみが詳しく解明され、がんが増殖するために重要な部分だけに働く薬剤(分子標的薬)グリベック、ハーセプチンや前回お話したイレッサなどが開発されました。この薬剤は非常に高い効果と、今までの副作用と比べると非常に楽な副作用が特徴でした。

特に慢性骨髄性白血病(CML)に対する効果は驚くほどであり、ほんとうの意味での慢性疾患となり、中には治療をやめても再発しない方も出てきました。

肺がんに対する効果はここまで強くはありませんでしたがそれまでは、薬の登場までは1年持たないと思われた方が数年もしくは5年以上元気で過ごせるようになる方がいらっしゃるので本当にすごい薬が出てきたと思いました。

また、発売後にどんな患者さんに効果があるかということがわかってきました。(イレッサの場合は肺がん細胞にEGFR遺伝子変異が認められるがんに効果がある。)そんなときに臨床腫瘍学会が誕生し、がん・腫瘍全体に興味を持つようになりました。

臨床腫瘍学会は、抗がん剤の専門医としてがん薬物療法専門医という資格を作ろうとしておりぜひともその資格を取りたいと考えていました。専門医試験を受けるためには、肺がんだけでなく、乳がんや消化器がんなどの治療経験も必須でした。(現在は血液腫瘍も必須です)当時勤務していた刀根山病院では、乳がんや消化器がんの患者さんはいませんでしたのでこの資格を取ることができません。

当時の上司と相談して国立がん研究センター中央病院で研修させていただくことなりました。もう今から15年も前にもなります。

このとき初めて関西を出て東京での生活が始まります。

続く

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